【経験談】年間647時間勉強したのに一級建築士の製図に落ちた!不合格自己分析
私は令和4年度の製図試験(2回目)を受験して不合格(ランクⅣ)になりました。
勉強時間は合計647時間。とても悔しかったです。
ちなみに令和4年度の製図試験対策はTACの通信講座を利用しました。
私は勉強時間をしっかり確保して本気で勉強したにもかかわらず、不合格になりました。
一級建築士の製図試験は準備も本番もとても過酷なため、絶対不合格にはなりたくないですよね。できれば一発で終わらせたい。
とはいえ不合格になってしまったら仕方ありません。「他人の振り見て我が振り直せ」です。
私の不合格原因を徹底分析してお伝えします。この記事を見たあなたは絶対に同じ間違いをせずどうか1発で合格してください。
私の失敗を上手に活用していただけると幸いです。どうぞ最後までご覧ください。
- 問題文の読解方法を見直す。軽視しない。
- 6時間半の通し練習は省略しない。
- タイマーを横に置いて時間管理を徹底する。
- 各課題ごとに徹底的に復習する。
令和4年度の結果は不合格(ランクⅣ)
本番での具体的なミスは何?
ランクⅣ級の失敗
貸事務室A・Bの面積不足
そうです、貸事務室A及び貸事務室Bの合計床面積の解釈を間違えました。
貸事務室A+貸事務室B=3,000m2以上が正解だったようです。
ですが私は基準階の床面積の合計が3,000m2以上と読み、ランクⅣの不合格。
まさか不合格理由が問題文の解釈間違いだなんて、あまりにも辛くてしばらく大泣きしました。
ランクⅢ級の失敗
基準階の会議室が1室だけだった
正解は「事務室A・Bそれぞれに会議室を設ける」でしたね。
ここは絶対に間違えてはいけませんでした。ゆっくり冷静に読んでいれば間違えなかったはず。ここまでくると問題文を読み方に何か問題がありそうです。
基礎の断面が不一致だった
1階の平面計画はL形としたのですが、悲しいことに地上と基礎の断面が一致していませんでした。普段は絶対にしないミスだったのにどうして急に間違えてしまったのでしょうか…
検証の余地がありそうです。
その他減点に該当する失敗
- 「屋外テラス席」を「屋外テラス」とした
- 東西の「敷地境界線までの最小後退距離」の記入漏れ
この辺りは恐らく減点で済みそうですが、問題文をじっくり読めば間違わなかった問題です。
毎年のことながら本試験は模試とはまったく違います。しっかり文章を読んで確実にアウトプットする力をつける必要がありました。
本番で上手くいったことは?
時間配分が完璧だった
私の本番での時間配分はこんな感じでした↓
- 読解:20分
- エスキス:2時間
- 中間チェック:10分
- 記述:50分
- 作図:2時間半
- 最終チェック:40分
読解の時間が短くてミスを引き起こしたような気がしますが、基本的には家で練習したとおりの時間配分で受験することができました。
製図の初受験では作図が途中で終了し最終チェックの時間が一切とれなかったので、大きく進歩したと思います。
TACで対策した間取りをアレンジすることで、大幅に時間短縮できた
私はもともとエスキスがすごく苦手です。どうしても1から組み立てることができずいつも時間をオーバーしていました。
予備校に通学している時には何とかしようと講師に質問をしたり、映像講義や資料の隅々にまで目を通しましたが、まったく改善されませんでした。
そのため、2回目の製図ではやり方を変えました。
「どう変えたか」というと
プランを暗記して本番でアレンジする
です。
- コアの位置
- 室の大きさと位置関係
- 動線・ゾーニングの関係性
- 廊下の通し方
- 吹き抜けの位置
- 屋上庭園の位置
- 周辺敷地との関連性
- スパン割り
1課題ごとに「どうしてこのプランになったのか」「どのプランなら途中で失敗しないのか」を深掘り&徹底復習して、問題文を読むだけである程度最適なプランを組み立てられるように特訓しました。
おかげさまで本番ではTACで学んだ間取りをアレンジするだけだったので、エスキスの時間を大幅に短縮することができました。
普段の勉強方法について
良かった点
TAC通信講座&製図試験.comを組み合わせて学習した
TAC通信講座をメイン教材に、製図試験.comのテキストや動画はサブ教材として使用していました。
課題はTACを使って学習し、苦手なエスキスについては製図試験.comの教材で補うイメージです。
TACの通信講座は通学生と同じ課題を受講できることや、通信講座の中でも課題数が比較的多かったので自宅にいながら充分試験対策をすることができました。
解説が整理されていてとても分かりやすかったのもよかったです。
- 通学生と同じ課題を受講できる
- 通信講座の中で、課題数が比較的多い
- 解説が整理されていてとても分かりやすい
また私はエスキスに対して特に苦手意識が強かったので、製図試験.comの書籍とUdemyの動画も併せて活用しました。
製図試験.comの特徴は、エスキスをステップ化していることです。だから、
- 自分の思考プロセスを可視化
- 弱点を発見する
について深く掘り下げることができます。
書籍はAmazonや近所の書店で入手できますし、Udemyはオンライン上で購入すればすぐに利用できるので、気軽に勉強できるのがとても良かったです。
- 市販の本の中で、エスキス手順の解説が1番分かりやすい
- Udemyを使って動画でさらに深く学ぶことができる
- 解説が簡潔で明快なので、実力が格段に上がった
課題文の読解方法を簡略化した
製図試験.comの教材には、課題文の読解方法について深く掘り下げて記載がありました。
予備校に通学していた頃、私は蛍光ペンを使って課題文を読んでいたのですが、もっと改善したかったので別の方法に変更しました。
別の方法とは、
- 不要な情報を消し込む
- 新規出題には マークをつける
です。必要な情報以外はシャーペンで消していくことで、頭が整理されて余計なことに意識が向かなかったので、私にはとても合っていました。
細かい手法については書籍および動画で分かりやすく解説されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
復習ノートを活用した
A4サイズの5mm方眼ノートを用いて、復習ノートを作成しました。
ノートにはアプローチや課題条件を一覧表で書くことで、試験独自の設計ルールが理解できるようになりました。
また模範回答例をもとに1/400→倍コマの順番でノートにまとめることで、倍コマを描くだけでおおよそ適切な設計かどうかイメージできるようになりました。
悪かった点
読解短縮したことで、不合格に直結するミスをした
課題文の読解時間を20分としたことで、不合格に直結するミスを引き起こしたのは明白です。
せめて30分かけて問題をじっくり読み、1つ残らず読解するべきでした。
6時間半の通し練習を省略したことで、後半戦で判断力が著しく低下した
なかなか6時間半を通して勉強する勇気が持てず、本番で一発勝負をしました。
普段からタイマーを横において記録していたので時間が不足するということはなかったけれど、後半戦で判断力が著しく低下して断面図の描き間違いを引き起こしたのは痛い失敗です。
後半のギリギリの体力でも余裕で勝てるようになるために、6時間半の通し練習は絶対に省略してはいけないと思いました。
次の試験対策はどうする?
課題分の読解方法を改善する
- 「本番でいかにミスしないか」を実現する読解手順を確立する
- 「試験官がどう採点するか」を強く意識する
「本番でいかにミスしないか」の読解手順は、製図試験.comの本に詳しく記載されています。もう一度深く読み込んで読解手順の見直しを行います。
また「試験官がどう採点するか」を強く意識するについてですが、今回の一番の失敗は「貸事務室の面積不足」でした。
今年度、新たに面積表で貸事務室の合計面積が求められて動揺しましたが、「(貸事務室A+貸事務室B)×階層=3,000m2以上」と考えた方が試験官は採点しやすいですよね。
「採点のしやすさから逆算して回答する」という発想が頭にあれば、結果は変わっていたかなと思っています。
6時間半の通し練習を取り入れる
後半で体力が消耗しきっても絶対にミスしない力は必須です。
時間管理と体力配分に圧倒的自信を持つために、今年は絶対に通し練習を行います。
タイマーを横に置いて時間管理を徹底する
とはいえ、いつも6時間半確保できるとは限りません。
また6時間半で解き切るには、エスキスも作図もチェックも個別の時間管理が必須になります。
無駄な時間は一切作らないよう、スキマ時間をもっともっと活用します。
各課題ごとに徹底的に復習をする
本番で迷っている時間はほぼありません。
即座に知識を引き出せるように繰り返し問題を解いたり、復習ノートを書くことで徹底的に復習したいと思います。
まとめ
いかがでしたか?私の不合格原因や、普段の勉強の良かった点・悪かった点、次の試験対策についてご理解いただけたかと思います。
ぜひ私の失敗を活かして、この記事を読んでいるあなたは一発で合格してください。
ご覧いただきありがとうございました。一緒に合格しましょう!
令和4年度の結果は不合格(ランクⅣ)
- 貸事務室A・Bの面積不足
- 基準階の会議室不足
- 基礎の断面不一致
普段の勉強方法
- TAC通信講座&製図試験.comで対策
- 問題文の読解方法を簡略化
- 6時間半の通し練習を省略
次の試験対策はどうする?
- 課題分の読解方法を改善する
- 6時間半の通し練習を取り入れる
- タイマーを横に置いて時間管理を徹底する
- 各課題ごとに徹底的に復習する